レキシ
スペースシャワーTVが自信をもっておススメする邦楽マンスリーアーティストが"VIP"。話題の新曲ミュージックビデオを中心に大量オンエア!
銃の部品 / PEOPLE 1
毎月注目アーティストの一曲をピックアップし、 そのミュージックビデオをヘビーローテーションでオンエア!
大分の3ピース・ロックンロールバンド・SIX LOUNGE。現在、12月期のPOWER PUSH!としてオンエアされている「ナイトタイマー」は、わずか3分に満たない曲の中に彼らが体現するロックンロールの衝動とロマンがありったけ込められたキラーチューンだ。同曲がリードトラックとなっている最新アルバム『THE BULB』のことも交えながら3人に話を聞いていく。
TEXT: 風間大洋 PHOTO: 関口佳代
ヤマグチユウモリ(以下、ヤマグチ):どっちもかもしれないですね。やっと出せる感もあるし、わりと自然な流れでやってきた過程でのフルアルバムでもあるかなぁと。
イワオリク(以下、イワオ):うん。
ナガマツシンタロウ(以下、ナガマツ):そうですね。
ヤマグチ:まあ、シングル、シングル、フル、みたいな戦略的なこともあったっぽいんですけど。シングル曲があって、リードの曲が入ってフルになる、みたいな流れを作りたいという話をもらって、それは全然いいなと思いました。それに普通にフルを作りたかったんです。今年の頭くらいからシングルの曲をずっと作っていて、同時にいろんな曲もワーッとできていたので、それを同時に出せたらいいなっていう感覚でした。
ヤマグチ:ライブしながら作っていくっていう一連の流れでしたね。。(以前は)期間を設けて急かされて作ったこともありますけど、今回は特にちょくちょく作りながら溜めていったものが多いです。
ナガマツ:いや、特になかったです。
ヤマグチ:基本的にイメージはなくて、毎回ベストアルバムじゃないですけど、いつもそういう感覚です。
ヤマグチ:名刺代わりの、俺たちの今の名刺代わりになるような一枚がここでできたなっていうか、新しい曲のベストアルバムっていう感じはありますけね。新曲いっぱいのベストアルバム。
ナガマツ:うん。常にその場その場で一番良いものができてきて、それが今年一年で溜まって。それを出せた感覚ではあるのかなと。
ヤマグチ:ああ、そうですね!
イワオ:トドメの一撃くらいの。今年シングルを2枚出して、それを入れつつの「2019ベスト盤」というイメージは確かにあります。
ヤマグチ:「幻影列車」(2019年9月)を出してすぐくらいですかね、多分。
イワオ:いや、「幻影列車」作るときにはもうあったような。「天使のスーツケース」(2019年5月)と同じくらいかな。
ヤマグチ:あ、そうか。
ナガマツ:この曲、最初はアコギでサビのメロディくらいまであって。すごいキャッチーで気に入ってたんです。作っているときはアルバムのリードになるとかは分からなかったですけど、仕上がってきたらあらためて「良いな」と。
ヤマグチ:いや、POWER PUSH!に選ばれたことを分かってなかったんですけど……POWER PUSH!って何ですか(小声)。
スタッフ:スペースシャワーTVで12月にたくさんMVを流すアーティストが、毎月1アーティストだけ選出されていて。過去にはBUMP OF CHICKENとかSuperflyとか、RADWIMPSも選ばれた、登竜門的な企画です。
ヤマグチ:おおー。いっぱい流してもらえることはとにかく嬉しいです。
スタッフ:そうです。2回選ばれることはないです。
ヤマグチ:あ、じゃあもう、2回目を目指します(笑)。
イワオ:もう、全力でスペシャさんにゴマすりに行きます!
ナガマツ:こういう攻撃的な曲がPOWER PUSH!に決まって、いろんな人が聴くのは嬉しいなって思います。
ナガマツ:そうですね。
ヤマグチ:大変喜ばしいです。攻撃的ですけど聴きやすくて、ちょっと中毒性もあるような感じなので、こういうところでいっぱい流してもらう曲として合っていると思います。
イワオ:たしかに。これきっかけで爆売れしたいですね。もう、スペシャに作ってほしいです、『THE BULB』だけのテレビを(笑)。で、毎回エンディングに「ナイトタイマー」流して。
ヤマグチ:新しいことはやりつつ、SIX LOUNGEっぽい曲だなとは思うので、そこじゃないですかね?
ヤマグチ:歌詞の部分だったりとか、俺は新鮮に感じたりしました。
ナガマツ:そこから始めました。サビがキャッチーなメロディで耳に残っていたので、そこから言わせたい単語と歌ってほしい単語を考えて。Aメロは言葉遊びとか口当たりの良さで言葉を選んでいったんですけど、その作りかたは今まであんまりしていなかったし、いろいろ出てきた言葉から、最終的にどんな世界観かがわかってくるような、そういうものも作ってみたくて。
ナガマツ:そうですね。「こう」とは言っていないけど「なんとなくそうなんだろうな」っていうのが見えてくるような。で、曲も短いしサクッと一瞬で過ぎていく感じのイメージですね。
ナガマツ:うん。そういうのも良いけど、もうちょい違うものもできるんだろうなと思って挑戦して、出来上がってみて、思った通りになったというか。ちゃんと作りたかったものが作れた感覚ですね。
ヤマグチ:そうですね。俺、物覚えが悪くて歌詞とかもたまに飛ばしちゃうんですけど、「ナイトタイマー」はバシッとハマっていて一回インプットできているので、全然飛ばなくて。なんか、一番と二番でニュアンスが違う歌詞とかだと覚えづらいんですけど。
ヤマグチ:そうですそうです。そういうのが一回もなくて、未だにライブでも飛ばしてない。口の動きとか体でもう覚えている気がして、そういうところでも新しい発見でしたね。それがお客さんにもあればなと思います。
ヤマグチ:いや、わりと俺が曲を持っていって2人に聴かせて、後日また合わせてっていう繰り返しですね。
ヤマグチ:あんまり決まってないですね。結構丸投げが多くて、「ここのリズムをこうしてほしい」とかはたまにあるから、それは伝えるんですけど、それ以外は全然です。
イワオ:(自分を)追い込んでるかもしれないです。今回はわりとその、レコーディング直前まで何も考えずにいて、結構その場でバッとやる、みたいな。考えすぎちゃうと「いらないことしちゃったな」みたいなことが今までもあったりしたので。レコーディングの環境も変わって、ベースとドラムは1発録りで録る感覚でいたので、その場でドラムに合わせて考えたりしたかもしれない。今回は瞬発力でやった曲が多いです。
ナガマツ:シンプルにノリやすく、みたいなテーマで、ドラムは下手なことをせずにお客さんも自分もノリやすいようなイメージですね。
ヤマグチ:あざす! やっぱりギターは一本で、僕は完全に一本にしたかったんですけど、サビがちょっと寂しかったのでもう一本重ねたら良い感じになったし、シンプルにはできたかなって。
ヤマグチ:(アベ)フトシ!って感じですよね(笑)。
ヤマグチ:いや、基本は一緒だと思います。あ、作っている途中で自然と変わっているのかもしれないですけどね。曲のどこを目立たせたいかによって。
ヤマグチ:テンポはだんだん速くしていった気もします。録りながら。
ナガマツ:そうだね。
ナガマツ:あれは監督が案を2つ送ってくれて、1個目は忘れたけど、監督とダンサーさんと3人で話してこっちが良いってなって。
ナガマツ:最初は女性ダンサーの予定だったんですけど、女の人を出すのが俺はなんか嫌で。っていうときにちょうど話があって、イメージも合うし世界観がわかりやすくなるなぁと。
ヤマグチ:ダンスも曲に合わせて作りながら、その場所の感じにも合わせて、ほぼほぼ即興みたいに踊ってくれたらしいです。ダンスシーンがカッコよかったので、もう少しあっても良かったなと思うんですけど。
イワオ:圧倒されました。ダンスとか、あんまり生で見たことなかったんですけど、すげえ良かった。俺らが先に撮って、そのあとダンスを撮ったから、「ダンスだけの方が良いかな」とかも思ったくらい(笑)、惹き込まれるダンスだったので。
ヤマグチ:そのイメージで最初言ってたんですよ。
イワオ:「香港で撮りたい」って言ったんですけど、お金がないからって言って……(笑)。
ナガマツ:曲によりますけどね。完全に任せたものもあれば、3人で「こうがいい」みたいに言うものもあったりします。
ヤマグチ:ワンマンは結構やったので、対バンツアーをしたいっていうのがまずあって。「やりたいライブハウスはあるか」って聞かれていくつか出していったのと、対バンは100%3人で案を出し合って、そのバンドを誘った感じでした。
ナガマツ:いまちょうどスタジオに入ってる段階で、セトリも決めつつなので……
ヤマグチ:まだイメージを作っている段階ですね。
ヤマグチ:ええー……家庭菜園したいですねえ。ミニトマトを育てたいなと思ってます。
ヤマグチ:好きなので(笑)。やっぱこう、その方が美味しいかなと思うし、また一個大分に帰る楽しみも増えるかなと思って。
ヤマグチ:いいっすねえ! 名前とかつけちゃったりして。
イワオ:気持ち悪!!(笑)
イワオ:今、『ロンバケ』を見終わって、『ラブジェネ』を見てるので……
ヤマグチ:お前、そればっかり言ってるな。
イワオ:だからいろいろ経て、『HERO』まで見終えたらいいなと思ってます。
イワオ:そうです。カッコいいんで。昔のやつからずっと、『ロンバケ』が96年で、その次の年が『ラブジェネ』なので、それをちゃんと時系列ごと、キムタクの成長とともに見ていこうかなっていう(笑)。
ナガマツ:……バンドのことの方がいいですよね?
ナガマツ:安全に、楽しくツアーを回りたいですね。で、また次もカッコよくやっていけたらと思います。
POWERPUSH!恒例企画 お祝いケーキSHOT
ヤマグチユウモリ
![]() 吉田拓郎さんの『元気です。』っていうアルバムを初めて買ったんですけど、アコギを始めたときに教えてくれた人がフォークソングが好きだったからで、それが入りです。フォーク大全集みたいな本からいろいろと曲を弾いていくうちに拓郎さんの曲が多くなって、それが入ったアルバムを探して買ったのが始まりです。最初は「聴きたい」よりも「弾いて歌いたい」の方が強かった気がするんですけど、今聴いたらその当時とはまた違った聴き方ができて、めっちゃ良いですね。 |
イワオリク
![]()
最初に自分が買ったのは嵐なんです。小さい頃からピアノをやっていて、まあ、やらされてたんですけど、『スタンド・バイ・ミー』とかの映画音楽は自発的に弾いてました。ベースラインを永遠に弾いてて、お母さんがメロディを弾くみたいな。あと、親が好きだった昔の洋楽とか映画の影響はやっぱり大きかったですね。ビートルズの『Help!』のアルバムはめっちゃ聴いてました。 |
ナガマツシンタロウ
![]() クイーンの『Greatest Hits』ですね。それと同じ内容のビデオ集もあって、それを観てからドラムを始めたので。一番かっこいいのがドラムで、顔もカッコよかったし、あの時代のステージセットってドラムが一段上の方にあるんですね。だから目立つし、ロジャー・テイラーはコーラスも採るのでよく映る。機材も多いから観ていておもちゃ感覚でワクワクして、その頃からずっとドラムを真似したり覚えていきました。あれから好きになるバンドは何かしらドラムがカッコいいバンドです。 |
バックナンバーはこちら