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POWER PUSH!

POWER PUSH!

毎月注目アーティストの一曲をピックアップし、そのミュージックビデオをヘビーローテーションでオンエア!

赫色 -akairo- / CIVILIAN

2017年11月のアーティスト

Profile

2008 年、Vo のコヤマヒデカズが同じ学校の卒業生であるBa の純市とDr の有田清幸に声をかけバンド結成。

退廃的な世界と攻撃的な楽曲が試聴サイトやライブ会場で話題となり、2010 年オリコン主催による一般リスナーが選ぶネクストブレイクアーティストに選出された1st ミニアルバム「32:43」にてインディーズデビュー。

絶望的ともみられる言葉の連続の中に微かな希望をリアルに描写するVo コヤマの圧倒的な世界が貫かれたスリーピース・ロックバンド。 2016 年にバンド名を「Lyu:Lyu」から「CIVILIAN」に改名。

同年8月3日、1stシングル「Bake no kawa」をリリース。

2017年11月22日にフルアルバム「eve」(イヴ)をリリース。

オフィシャルサイト

Power Push! Interview


CIVILIANに改名後、メジャー進出後初のアルバムをリリースするCIVILIAN。約4年半ぶりとなる今作に込められた思いや、決して平坦とは言えなかったとメンバー自らが語るバンドの歩み、そして11月度POWER PUSH!でO.A.中の楽曲『赫色-akairo-』についても聞いた。

Text_加藤蛍 Photo_ 高田梓

ー『赫色-akairo-』が11月期 POWER PUSH!でヘビーオンエア中です。リスナーからの反響などを感じることはありますか?

コヤマ:メンバーはまだ誰も実際にオンエアされているのを目撃できていないのですが、ファンの方が“スペシャで流れているのを観ました”とTwitterで報告してくれることがありました。僕らは元々Lyu:Lyuという名前でインディーズシーンで活動をしていましたが、そこから様々な過程を経て現在のCIVILIANに改名することが決まったときに、もっともっと多くの方に僕らの音楽を聴いてもらいたいという気持ちを強く持ち直したんです。いわゆるバンド界隈だけではなく、もっと広い枠に飛び出して行ってより多くの方に届けたいと思っていたので、ヘビープレイに選ばれて僕らのことを知らない方の目により多く留まる機会が増えることは願っても無いチャンスだな、と

ーもともと持っていた思いが、改名をきっかけにより強くなったのでしょうか。

コヤマ:そうですね、Lyu:Lyuで活動をしていたときは、ある意味すごく聴く人を選ぶ音楽を作っていたし、ライブもそういう雰囲気でやっていた自覚がありまして。曲を通して伝えたいメッセージの濃さや、訴えかけたいものの強さを変えずに、サウンドやメロディをより分かりやすくして幅を広げることは出来るはず、という思いがあったので

純市:そこに関してはメンバーで話し合った上での共通認識で間違い無いですね

有田:以前のライブは、どちらかというとコンサートに近くて、一体感の求め方が違う方向にあったんですね。クローズドな空間で、自分たちの表現したい世界観を感じてもらうショーのようなイメージで

コヤマ:その頃はお客さんもノッて来ても手も上げづらい雰囲気だったと思うんですよ。それが悪いことだったとは思わないんですけど、バンド名を変えるタイミングで、苦手意識があることにも挑戦してみようという方向に気持ちが変わって行ったことが大きくて

ー完成度の高いステージを披露するスタイルから、一体感のあるスタイルへ変化していったのですね。苦手意識というのは具体的には?

コヤマ:ボーカルである僕自身が、人とコミュニケーションを取ることが苦手だったんです。今振り返るとすごく未熟だったなと思うのですが、例えば対バンで自分たちの前がハッピーで明るい雰囲気のバンドだったりすると、憧れ半分やっかみ半分みたいな気持ちが湧いてきて、真反対のステージを見せつけてやる!と思いながらライブしたりしていて(笑)。自分が絶対にそうなれないからこそ、こじらせてしまっていたんでしょうね。ただ、そんな自分たちに付いてきてくれるファンの方を見ていると、サビとか、盛り上がるところでは手を挙げたり、クラップしたりしたいのかも、と感じることがあって。それなら僕が苦手だから、という感情は一旦捨てて、ファンの方達の気持ちに応えてあげたいなと思ったんです

「壁を作っていたのは僕自身だった」(コヤマ)

ーそうして新たな一歩を踏み出してみたことで、世界が広がったり?

コヤマ:CIVILIANになってからどこかのライブのMCでも話したんですけど、自分は無理だからと壁を作っていたのは僕自身で、一歩踏み出してみたら、投げかけたものにみんながちゃんと答えてくれるんですよ。時間はかかりましたけど、ちゃんと筋を通して変化したスタイルなので、ファンの方も理解して受け入れてくれるのが伝わってくることがありがたいです

純市:最初は戸惑ってる方もいたと思うのですが、だんだんと理解してくれる方が増えているのはステージから見ていても伝わってきます。俺らも変なこだわりを捨てて、柔軟になれましたし

コヤマ:以前のスタイルを否定するということでは決してないけど、単純に使える武器が増えた感覚です。前のようなシックなステージも、今のようなステージも出来るから、今年改名してから挑戦してきたことが全てバンドの血肉となって来ていることを感じていて。単純にバンド自体がパワーアップしているな、と思うんですよ

有田:パフォーマンスもそうですけど、全てはコヤマの書いてくる曲ありきなので、上がって来た曲を聴いて現在のバンドの状態を感じ取ることが多いですね

長い“前日”がずっと続いていたような感覚です(コヤマ)

ーそんな中で誕生した『赫色-akairo-』はどういう過程で生まれた楽曲なのでしょうか。

コヤマ:『将国のアルタイル』というアニメの主題歌としてオファーをいただいてから作った楽曲なので、まずは原作に触れて自分なりに世界観を理解してから製作に取り掛かりました。僕はもともとアニメが大好きなので、主題歌を担当出来るというのはある種の憧れが叶った状態で。なので、ただCIVILIANの新曲として作っても意味がないと思ったので、アニメのオープニングにふさわしい展開や、曲と共に流れる映像を想像しながら

ー今作のミュージックビデオ撮影はパフォーマンスする皆さんの上に、実際にプロジェクターで映像を投影していたと聞きました。

有田:はい。とにかく自由に演奏をしてくださいという指示だったので、1日中ドラムを叩き続けました。事前に映像を観せていただいていたので、これを浴びながら演奏出来るんだ、と楽しみな気持ちで撮影に挑みました。そもそも映像を浴びたいというアイデアはコヤマから出て来たもので

コヤマ:スタジオを暗くして、投影する映像の灯りの中で演奏をしたいという希望を出して、クリエイターの方々がブラッシュアップさせていってくれました

ー『赫色-akairo-』も収録されているアルバム『eve(イヴ)』が11月22日に発売となりますが、フルアルバムとして考えると前作から約4年半ぶりのリリースです。

コヤマ:メンバーで意見を出し合って、自分たちが入れたい曲を並べて 行きながら収録曲を決めて。その後で、タイトルを付けました。“eve”っていくつかの意味があるのですが、クリスマスイブとか、ニューイヤーズ・イブとか、めでたいことの前日という解釈で付けました。僕らが1stアルバムをリリースしてからの約4年半の間でバンドが経験した紆余曲折を経て、2017年になってやっと蒔いた種が芽を出して来ている感触があったんです。本来ならばとっくに世に出ていたかもしれない僕らの音楽が、長い長い彷徨いを経て、やっと届けることが出来る。アルバムのリリース日がめでたい日だとしたら、その前日がずっと続いていたような感覚があって。だから、このアルバムには“eve”という言葉がふさわしいと思ったんです

有田:制作中はずっとめまぐるしかったんですけど、最後の仕上げが終わった瞬間に、実感みたいなものが急に押し寄せて来たんですよ。“すごい長い間作ってる気がするな”とは思っていたけど、振り返ったら4年半も時が経っていて。爽快感というよりは、じわじわと湧き上がって来ると言いますか

ーそういう瞬間って、メンバーの皆さんで共有しあったりするものですか?

純市:いえ、そんなに話さないです(笑)。音楽的なことやバンドについてのことはしっかり話し合いますけど、そもそも全くタイプの違う3人が集まっているので。だって、俺たちパッと見で同じバンドのメンバーに見えなくないですか?

ー同意して良いのか迷うところですが、はい(笑)。

純市:共通する趣味もないし、プライベートもそれぞれ自由に過ごすタイプなので。バンドに関する大切なことだけ共有出来ていれば、そこはあまり重要ではないのかな、と

コヤマ:合わせようと試みたこともあるんですよ、これでも(笑)。でも無理やり統一しようとすると、絶対にどこかでガタが出てしまうと思うので。それは音楽性もそうだし、見た目や、全てにおいて言えることで。結局、3人がそれぞれ自分の好きなことを追求していくことが、バンドにとって正しいことなんだろうな、と

ーバラバラな個性を持つみなさんだからこそ、長い年月をかけてCIVILIANの今の形を作り上げることができたのかもしれないですね。バンドとしては、今後目指しているビジョンなどがあるのでしょうか。

コヤマ:先のことなので見えていない部分もたくさんありますけど、現実的ではない表現で言うと、最終的には幸せに音楽をやれていたらそれでいいんじゃないかなと思っています。幸せというのがどういう形なのか、現時点ではわからないですけれども。この先、僕らがどういう楽曲を発表していくとしても、どういうアルバムをリリースしていこうとも、バンドとして大切なものは変わらないので。そういうのを全部ひっくるめてCIVILIANを信頼していて欲しい。そういう気持ちですし、信頼を置いてもらえるバンドでい続けたいです

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【CIVILIANのルーツミュージック】

コヤマヒデカズ
Syrup 16g『coup d'Etat』

「ルーツミュージックは?」と聞かれて真っ先に思い浮かぶのがSyrup 16gです。高校生のときに初めて彼らの音楽に触れて以来、インディーズを経てメジャーへ行って解散して、また再結成してという流れを現在進行形で追い続けている唯一のバンドです。バンドを信頼して欲しいと僕が思う気持ちは、Syrup 16gを観続けてきたからこそ芽生えた思いなんです。

純市
LUNA SEA『IMAGE』

ベースを始めるきっかけになったアルバムです。中学時代に先輩から聴かせてもらって、サウンドもプレイもこんなに悪い世界があるんだと衝撃を受けて。Jさんの奏法やスタイルは今でも尊敬しています。一度Jさんのラジオに呼んでもらったことがありますが、ご本人を前にしたら話そうと思っていたことが全て飛んでしまい。名前を呼んでもらっただけで夢見心地でした。

有田清幸
ビョーク『セルマソングス』

フジロックでビョークのライブを観たときに、クオリティを追求した上でエンタメに昇華できていたらここまでやってもいいんだ、と肯定してもらった気持ちになって。こだわりを持ち続けて追求すれば評価は後から付いてくるから、自分の音楽性を表現し続けようと背中を押された気持ちになりました。このアルバムの中の「NEW WORLD」はいつもライブの出番直前まで聴いています。

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