BUMP OF CHICKEN
BUMP OF CHICKEN、夜空を満たした魂の歌


1日目のラストアクトはBUMP OF CHICKEN。フィールドをいっぱいに埋めたオーディエンスが大きな期待を込めて待ち望む中、1曲目“乗車権”で遂に最後のショウが幕を開けた。人生の意味と覚悟を問いかける歌詞が、藤原の強い声に乗ってフィールドを駆け抜け、夜空に突き刺さる。そのまま「僕らはあなたにこの音楽を届けるためにここに来たんだ」という彼らの思いを伝えるように<会いに来たよ>というリフレインが響く“涙のふるさと”、「俺、1曲目から感極まっちゃって……」という藤原のMCを挟んで放たれた“ギルド”へと続く。優しく温かな手触りのメロディ&アレンジに乗って、「生きることの意味」をシビアに問いかける“ギルド”は、人生は他ならぬ自分の「選択」の積み重ねであることを、痛いほどに感じさせられる。
「僕はこの夏、(いろいろなフェスで久しぶりに)お客さんの顔を見ながら、ずっと感動させられていて――」という藤原の言葉に、同じ気持ちだと言わんばかりにフィールドから大きな拍手が上がる。
“天体観測”でフィールドの気持ちが最高潮に達し、4人の音楽がみんなの音楽になって、山中湖の天空へと放たれていく。そしてラスト、“ガラスのブルース”へ。
バンプ・オブ・チキンの音楽は風化しない。インディ時代の曲も最新の曲も、同じ瑞々しさと強度をもって響いている。それは、楽曲の秀逸さはもちろん、4人の気持ちが一番最初から一切ブレていないからだ。最初に4人で音を奏で始めた時から、彼らの音楽に対する覚悟と夢は1mmも揺らぐことなく、年々ただただ深化と進化を遂げている。オーディエンスのシンガロングと共に空間を満した“ガラスのブルース”は、その事実と重みを改めて感じさせた。
アンコールは、最近亡くなられたという彼らの大切な人に捧げられた“supernova”。4人とオーディエンスが一体となって奏でたコーラスは、レクイエムとしてではなく、その人に対する感謝と、これからの未来に向けた大きな愛の歌として、強く、温かく、フィールドを満たしていた。とても感動的なフィナーレだった。
今日の藤原は、何度も何度も「ありがとう」と繰り返した。そしてフィールドは、暗闇の中で時に腕を大きく横に振り、時に拳をステージに向かって掲げながら、ずっとずっと気持ちをステージに投げかけ続けた。最初の一音から最後の残響が鳴り止むまで、BUMP OF CHICKENという音楽を媒介にして、とてもプレシャスで大切な交流が交わされ続けていた――この音楽祭の初日を締め括るに実にふさわしいライヴだった。暗闇に発光するステージは、夜明けを告げる朝日のような輝きを放っていた。
最後に。明日、SWEET LOVE SHOWERに遊びにいらっしゃるみなさん。湖に隣接する会場は、想像以上に初秋の匂いを感じさせています――つまり、肌寒いです。今日の最高気温は20度でしたが、濃霧に包まれたり霧雨を肌に感じたりする瞬間も多々あり、体感温度はそれを下回ります。特に夜は冷えます。必ずウィンドブレーカーなどの防寒着を持参してください。文字通り、素晴らしき音楽がシャワーのように降り注ぐ素晴らしきこの祝祭を存分に満喫するためには、自分の体をいたわることも大切です。万全の準備の下、明日も一日、音楽と共に戯れましょう。
M-1 乗車権
M-2 涙のふるさと
M-3 真っ赤な空を見ただろうか
M-4 ギルド
M-5 天体観測
M-6 ガラスのブルース
EN:supernova