それは先週行われた最後のスタジオ収録後に起こった。
ふたりはいきなり、「僕たち…島に行きます! 帰ってきませんので」
「スペシャで番組持てないんならこの街にいる必要はありませんから!」
と、とんでもない発言をカマしたのだ!
どうしたんだ、一体!? ナニがあった!?
皆が驚きを隠せなかったのは言うまでもなく、
松蔭さんも鳩が豆鉄砲喰らったような表情に。
そのままスタジオを飛び出し、向かったのは竹芝桟橋。
おなじみのコスチュームに着替えたふたり、
共に番組を作ってきたスタッフ一同も熱い決意に胸を打たれ、心中する覚悟で同行。
「歴史に残る記録映像が撮れるゾ!」と、ディレクターだけがノリノリのご様子。
「もう、帰ってくることはないだろう…、メンバーや社長、あとはいろいろ頼んだぞ。
オヤジ、ゴメンな……」
とアーバンな景色を観てボソっとつぶやく橙色。
船内に乗り込み、さっそくフテ寝。
不平不満を延々と言い続けたり、
「おいっ、942」「なんだ、943?」などとお互いを番号で呼び合う
“特殊な収容所ごっこ”で暇つぶしをしながら島への到着を待つ。
なんと到着したのは、伊豆七島のひとつである『大島』であった。
「…えっ?大島??……東京じゃん! ただの観光??」と
スタッフ陣は声を挙げたが、橙と青には聞こえてはいないようだった。
そのまま向かった先は、噴火でおなじみの三原山。
何事もポジティブに考えていそうな場所のようだ。
これからの橙と青にふさわしい地である。
スキップしながら山頂に向かっていった橙と青。
「付き合って損した」「もう帰ろっか?」「バカバカしくなってきた」など意見はさまざま。
全くもって途方に暮れる距離を今から歩くのである。気が滅入るスタッフ一同。
溶岩の上を歩いていくと…
ふぐを転がしながらフザケている橙と青にようやく追いつく。
見ていて悲しい気分(でジョーク)になってきた……。
ヒゲが伸びそうなぐらいの時間を歩き、ようやっと山頂に到着。
着いたはいいが、ナニをしたらいいか思いつきもせず、
ただ噴火口を眺めるだけの橙と青。
穴は大きくて深い。さすが三原山だ。(小学生の発言)
気がついたら……
見慣れた男が佇んでいた。
「何でヤツがいるんだ?」「つか、そのカッコでここまで来たの?」と
ツッコミ要素はたくさんあったのだが、開放的な気分になっている橙と青なので
彼のやりたいようにやらせることにした。
「拓をとるヨ!」と蝶タイはいきなり言い出した。
「たく?」…完全にイカれた人間の発言に戸惑ったが、
青は腹をくくり、身を任せることにした。
蝶タイはノリノリだった。これまでに見せたことのない笑顔を振りまいて。
橙もそれにつられるようにその場を楽しんだ。
にしてもこの人たちはいったいこんなところでナニをやってるんだろう…。
本業がミュージシャンであるということをすっかり忘れているようだ。注意しといた。
青は黒になって、果たして楽しかったのだろうか?
ジェームス・ブラウンに憧れる青年であるから、
黒く塗りつぶされることには抵抗は無いであろう。
完成品を見てみると、
下半身の部分がやけにリアルに浮かび上がっている。
青のパブリックイメージ通りの作品に仕上がったようだ。
さんざんはしゃいだ末、蝶タイを山頂にほっぽって下山。
島に唯一存在する村に到着する。
「ここに移住しよう」「木の実だけ食って生きてゆこう」と固く誓う、橙と青。
「今日からこの村のボスは俺様だ」と鼻息荒くする青だが、
猿山と勘違いしている部分も無きにしもあらず、である。
意気揚々と村民に対したのだが、完全に返り討ちに遭ってしまった。
手荒い祝福に困惑する青。
昼夜関係なく、子孫繁栄に勤しむ村民には頭が下がるばかりだ。
エロいことばかり考えている青にとってはもってこいの移住地かもしれない。
「もってこいすぎる環境は人をダメにする!」なんて
急にそれらしいことを言い出した青。
橙も「だって…リスだもん、リス。」と
目が覚めたようにマトモなことをようやく口にする。
この村から退散することを決めたのだ。正気になってくれてスタッフ陣も一安心。
その後も島を徘徊したのだが、
橙と青の居場所なんてものはやはりここには無かったのである。
「おい、眼を覚ませ! 新百合に帰るぞ!!」と橙に張り手を喰らわす青だが、
“オマエに言われたくないよ”と橙は心の中で呟いてたに違いない。
「ここはオヌシらが来る場所じゃないわい…」
温泉で居合わせた謎の坊主頭の男にそう言われた。
「やっぱ帰っか……」
人の意見にすぐ従う素直な橙と青なのだ。
そういえば橙のファーストネームは「淳」だ。親に感謝だ。
「早く帰れ! さもねぇと都心に向かって火吹くぞおんどりゃー!」と
ゴジラ様にも圧力をかけられた。
もう、これは帰るしかない。もう笑うしかない(by平松愛理)のだ。
そして、「せめてここに来たことを何らかのカタチで残しておきたい…」
と橙と青が残していったのが、この一枚の写真。
どっちが橙でどっちが青なのかは、もはや今となっては謎だ。
がしかし、ふたりが大島の歴史に姿を刻んだのは確かなようである。
…なんだ、このよくわからない結び方は。
とにかく、“スペシャボーイズよ、永遠なれ!”(無理矢理な〆)
カメラとペン…………ヨシノビズム
2008年03月19日 19:00