あなたの側で、生きてる音楽 LIVE width YOU

SPECIAL THANKS TO
  • uP!!!
©SPACE SHOWER NETWORKS INC.
vol.18 森山直太朗

LIVE REPORT

このレポートをSNSでシェア
twitter
facebook
google+

「あなたの側で、生きてる音楽。」をコンセプトに、スペースシャワーTVがトップミュージシャンと贈るプレミアムライブ番組「SPACE SHOWER TV“LIVE with YOU”」の節目となる20回目に登場したのは今年デビュー30周年を迎えるエレファントカシマシだ。

「30周年、スペースシャワーTVの粋な計らいで実現した特別なステージなので、お話も交えながら楽しくすごせたらと思っています」という言葉どおり、通常よりも多めのMCを挟んでステージとなった。つまり繋がりや流れよりも、個々の曲のパワー、歌のパワー、演奏力で勝負するライブ。1曲入魂の連続によって、30年間を数十分に凝縮したような濃密なステージが展開された。

オープニングナンバーは1stアルバム1曲目の「ファイティングマン」。この曲は宮本浩次(Vo&G)、石森敏行(G)、高緑成治(B)、冨永義之(Dr)という4人のメンバーのみでの演奏となった。叫ぶ、弾く、叩く。そんな肉体の動きがそのままサウンドに直結したようなスリリングなロックンロールがエレファントカシマシというバンドの本質、原点をむきだしにいていく。バンドのたたずまいのかっこよさを具現化したような演奏だ。円形劇場のグローブ座はステージが客席に囲まれていて、ライヴハウスの近さも兼ね備えていて、メンバーの気配までもがダイレクトに伝わってくる。2曲目の「デーデ」からはサポートのヒラマミキオ(G)とSUNNY(Key)とが加わって、6人編成での演奏。エネルギッシュでダイナミックでありながら、精度の高いアンサンブルが見事だ。

「悲しみの果て」「今宵の月のように」「桜の花、舞い上がる道を」など、バンドの転機と直結した曲が数多く披露された。「俺たちの明日」では両手を広げて全身で表現しながらの宮本の渾身のボーカルとシンクロするように白熱していく演奏が圧巻だった。荒井由実のカバー曲でありながら、宮本の強い要望でベストアルバムに収録された「翳りゆく部屋」では歌とバンドが一体となってソウルフルな世界を作り上げていく。30年かけて培ってきた深みと今現在も磨き上げて更新し続けているがゆえの鮮度の高さを兼ね備えた演奏が素晴らしい。一丸となりながらも変幻自在にエネルギーをほとばしらせていたのは「RAINBOW」だ。一糸乱れぬ演奏に大歓声があがる。

30周年ならではのレアな曲も演奏された。そのひとつは古いバージョンの「四月の風」。シンプルなギターサウンドの素朴な味わいもいい。これはまさに春を呼びこむような歌だ。さらに宮本が高校時代に作った曲であり、4人のメンバーが初めて一緒に演奏したという「やさしさ」が披露された。30数年前に作った曲にバンドが今の息吹きを吹き込んでいく。これこそが“生きている音楽”。本編ラストは現時点での最新シングル「夢を追う旅人」だった。最古の曲で始まり最新の曲で終わる構成や、曲にまつわるMCの数々からバンドの歴史も垣間見えた。だがノスタルジックな空気は皆無だった。彼らの演奏がこんなにも生々しく届いてきたのは彼らが1曲1曲の歌と対峙して、今できる最高の演奏を展開していたからだろう。アンコールでは「友達がいるのさ」と「花男」が演奏され、6人が肩を組んで客に挨拶した。「いい顔してるぜ、エブリバディ」と宮本。それはこっちのセリフでもある。ステージ上にいたのは地に足をつけて、挑み続け、前進し続けるバンドの姿だった。この夜の模様を収録した「SPACE SHOWER TV “LIVE with YOU” 〜エレファントカシマシ〜supported by uP!!! の初回放送は3/26(日)21:00〜22:00。百聞は一見にしかず。画面からもバンドの息づかいや心意気が伝わるに違いない。

撮影:岡田貴之/テキスト:長谷川誠

◆セットリスト
M-1 ファイティングマン
M-2 デーデ
M-3 悲しみの果て
M-4 今宵の月のように
M-5 桜の花、舞い上がる道を
M-6 俺たちの明日
M-7 翳りゆく部屋
M-8 ガストロンジャー
M-9 RAINBOW
M-10 四月の風(古いバージョン)
M-11 やさしさ
M-12 夢を追う旅人
EN-1 友達がいるのさ
EN-2 花男
(番組O.A.楽曲は未定です)